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根管治療5/6 根管充填 ラバーダムとマイクロスコープを必ず使います。

根管治療5/6 根管充填 ラバーダムとマイクロスコープを必ず使います。


根管充填

根管を密封するものです。

根管形成した形と、ガッタパーチャポイントという充填剤の形がぴったり合うようシステムになっています。
色んなテクニックがあります。

超有名なアメリカの ステファン ブキャナン先生が開発(改良)したシステムBが始まりです。

耐熱性根管充填ペースト(シーラー)を根管内に塗り、
熱可塑性充填剤(ガッタパーチャポイント)を根管内にぴったりと入れ、
熱した器具でガッタパーチャポイントを軟化しながら圧力をかけ、
根管内を3次元的に充填するというテクニックです。

当院の根管治療はアメリカ式ですから、
システムBの改良品で根管充填しています。

ガッタパーチャポイントに薬剤をつけ、根管に挿入しています。

根管治療システムは、どんどん改良され、変わっていきます。この時期に行っていたものを紹介しています。


根管に挿入されたガッタパーチャポイント


根管口で切断


ダウンパック。根の先だけ根管充填


バックフィル。根元の部分の根管充填


複数根の根管充填の終了

根充後とはいえ、油断してはいけません。
仮封が取れてしまったら菌が根尖まで漏洩します。

アメリカのシステムBでの根管充填は7-72日、
側方加圧(日本で多く行われている方法)では2-48日で、
漏洩してくるそうです。

ですから、
仮封が外れて(外れたと同然の仮封の場合も)7日経ったら、
根管治療をやり返す位の配慮が必要との事です。

コアとセラミッククラウン

セラミッククラウンについては、セラミッククラウンの項をご覧ください。

MTAのご紹介

MTA

海外で販売されているMTAという薬があります。
根管充填に用いると、
  • 封鎖性がよく、
  • 根管外に出た部分は吸収されてなくなり、
  • MTAの上にセメント質などの硬組織が作られる
という生態親和性のよい薬です。

  • 難治性の場合、
  • 根の先の神経血管の出入り口(根尖孔)が大きく開いてしまった場合、
  • 本来穴が開くべきでない側壁への穿孔
などにも用いられます。

1g1万円位するとても高価な薬です。
現在の所、日本では、根管治療への適用はありません。

根管充填のレントゲン的目標

根尖分岐、側枝への根管充填




根の枝分かれまで、充填したいという事です。

根管には、枝分かれがあります。
根の先の辺りに、
木の枝別れのような側枝と呼ばれる分岐があります。

大きな主根管だけでなく、
細い枝分かれの側枝まで、
きっちり根管充填する事が目標です。

レントゲン的には、
このような根管充填が目標となります。
根管治療のトラブルによる再治療を防いで、
皆さんの歯が長持ちする様にと思えば、
この様な高度な根管治療を目指さなければならないのです。

根管治療を勉強なさって下さい

このように細かい配慮を積み重ねた上での根管治療の成功です。
簡単に成功させてくれない事がわかります。

アメリカの根管治療専門医は、
90数%の成功率を誇り、
根管治療からコアまでが守備範囲。
最終補綴物は他院でなされますので、根管治療が失敗すると他院から苦情が出ますから、大きな責任と重圧を負って治療しているのです。

日本のようにラバーダムもせずに根管治療をせざるを得ないなど、アメリカでは考えられませんが、
保険制度上の問題があり、日本の歯医者さんはまじめで技術はあるのにかわいそうです。

保険点数が少ないというのは、時間を頂けないということです。
ですから、再治療が必要なケースが多々あるのも仕方ないかもしれません。

これは、国の制度が大きく変わらない限りどうしようもないのです。
と文句を言っても仕方ありません。

自分の身は自分で守るしかありませんから、

色んな情報を勉強され、受診の参考になさってください。





この例の
年代・性別   40代女性
治療法     根管治療
デメリット   時間がかかる
治療時間 回数 2時間1回 × 必要回数分
費用      60,500   × 必要回数分


根管治療
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セラミック冠
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の費用が必要となる事があります。



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