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軟化象牙質の除去 理由は、虫歯の再発を防ぐためです。

う蝕検知液赤青の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

うしょく検知液です。

軟化象牙質の除去 理由は、虫歯の再発を防ぐため

これが、軟化象牙質の除去の理由です。

虫歯を再発を防ぐ主な要素4つ

  1. 軟化象牙質(虫歯)の除去(当たり前ですよね)
  2. 虫歯の穴を、精密に封鎖する事
  3. お手入れする事
  4. 歯に過大な力をかけない
今回は、

「1,軟化象牙質(虫歯)の除去」を説明します。
このために、カリエスチェック(う蝕検知液 赤青)は大活躍です

軟化象牙質(虫歯)を除去できたかは、分からない うしょく検知液なら分かる

虫歯を取りきるためには、どうしたらいいのか? カリエスチェック(う蝕検知液)の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

赤い矢印の部分が、虫歯です
虫歯を取りきるためには、どうしたらいいのか? カリエスチェック(う蝕検知液)の写真,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

矢印の部分に軟化象牙質があるのです
虫歯を取りきるためには、どうしたらいいのか? カリエスチェック(う蝕検知液)の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

削ってみると、大きな虫歯で、大量の軟化象牙質がありました
虫歯を取りきるためには、どうしたらいいのか? カリエスチェック(う蝕検知液)の写真,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

スプーンエキスカで、軟化象牙質を除去します
虫歯を取りきるためには、どうしたらいいのか? カリエスチェック(う蝕検知液)の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

軟化象牙質が除去できた様に見えます
本当でしょうか?
虫歯を取りきるためには、どうしたらいいのか? カリエスチェック(う蝕検知液)の写真,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

うしょく検知液でチェックします

うしょく検知液で赤く染まったのが軟化象牙質です
なんと、こんなに軟化象牙質(虫歯)が除去できていないのです。
ショックだと思いません?

ですから、うしょく検知液を使わない歯医者は、
軟化象牙質の除去ができていない可能性が高いのです。
虫歯を取りきるためには、どうしたらいいのか? カリエスチェック(う蝕検知液)の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

軟化象牙質の除去、うしょく検知液、これを何度も繰り返して、
軟化象牙質の除去を完全に行う事が出来ました。
薄ピンクの所が残っていますね
これは、虫歯ではないのです。なぜか。
虫歯を取りきるためには、どうしたらいいのか? カリエスチェック(う蝕検知液)の写真,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

薄ピンクの部分が、軟化象牙質でない事を確認します。
刃物で刺しても、硬くて削れません。
健康で頑丈な象牙質である事が分かります。
ここは、うしょく検知液で薄ピンクだからといっても、削る必要はないのです。

逆に、
うしょく検知液で薄ピンクに染まった部分を削ると、健康な象牙質を削りすぎになります。

軟化象牙質は、うしょく検知液で赤く染まり、軟かい。黒や茶色になっていることが多い。
うしょく検知液と、硬さ、色などで、総合的に判断して、軟化象牙質の除去を行います。


目次
  1. うしょく検知液とは、
  2. うしょく検知液を使った、軟化象牙質の除去例
  3. う蝕治療ガイドライン
  4. う蝕検知液の種類
  5. う蝕検知液の難しい所
  6. 虫歯治療で将来心配な事
  7. ニシカ カリエスチェック

うしょく検知液とは

軟化象牙質に赤く色をつける染色液で、
  • 軟化象牙質を取り残さず、再発を防ぐため
  • 削りすぎないため
  • 神経を守るため 
に使います。

その理由は、
  • 軟化象牙質の除去がいいかげんだと、虫歯の再発につながるからです。
  • 削り過ぎはよくありません。歯の質が薄くなり、歯が弱くなります。
  • 神経を残す覆髄法という方法では、歯髄を守るために”わざと”虫歯の一部を残し、覆髄剤を作用させ、菌の減少と軟化象牙質の硬化を図り、歯髄を守ります。

うしょく検知液を使った、軟化象牙質の除去例

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

歯と歯の間に虫歯があるのですが、見ただけでは分かりません。

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の写真,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

う窩の開拡

虫歯の穴にアクセスするための道を開けます。
中は大きな虫歯になっています。

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

うしょく検知液を塗り、軟化象牙質の除去を行います

10秒程度後に水洗、うしょく検知液に染まった部分を除去していきます。

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の写真,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

内部の確認

うしょく検知液で赤く染まった部分がなく、軟化象牙質の除去ができたように見えます。

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

細部の確認

穴の横の部分、エナメル質と象牙質の境目に、
うしょく検知液で、赤色の濃い部分があります。(実際はもっと赤色です)

エナメル質と象牙質の境目は、軟化象牙質の除去がしにくい場所です。
エキスカでの除去が難しく、小さなラウンドバーを用い、顕微鏡下で慎重に行います。
肉眼ではこんなわずかな部分は見逃してしまいますので、顕微鏡が必須です。
もちろんラバーダム下の仕事です。

特に歯肉側のエナメル壁を多く残す事が大切です。
うっかりすると、簡単にエナメルが破折し、残ったエナメル質との段差が生じ、あとの充填治療がものすごく難しくなります。

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

再度、うしょく検知液を塗り、軟化象牙質の除去を確かめます

このような作業を延々と繰り返します。

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の写真,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

内部の確認

一部、うしょく検知液で赤い部分がありますので、
これを除去します。

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

再度、うしょく検知液で確認します

我慢して、繰り返します。

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の写真,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

軟化象牙質がなくなりました

うしょく検知液で、赤い部分がなくなり、軟化象牙質の除去が終わりました。

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の画像,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

エナメル質の処理

エッチングというエナメル質の前処理をし、接着力の強化を図ります。

カリエスチェック(う蝕検知液)を使った虫歯治療例の写真,広島市,西区,草津新町,アルパーク歯科・矯正・栄養クリニック

エナメル質の処理

処理後、乾燥させると、エナメル質が白く処理されていることが分かります。

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ボンディング剤を塗ります

歯とコンポジットレジンを接着する接着材=ボンディング剤 を塗ります。

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光重合

光で硬化します。

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コンポジットレジン充填

コンポジットレジンを充填し、研磨、治療を終えます。

う蝕治療ガイドライン

(参照 日本歯科保存学会の齲蝕治療ガイドライン)

齲蝕の除去範囲(中程度の象牙質う蝕)

『硬い齲蝕象牙質は軟らかい齲蝕象牙質に比べ細菌数が有意に少ない。
濃く着色した齲蝕象牙質を除去すると細菌感染のない「飴色」ないし「亜麻色」の透明層となる。
よって、鋭利なスプーンエキスカベータまたは低回転のラウンドバーを用い、歯質の硬さや色を基準にして齲蝕象牙質を除去することが推奨される。』

つまり、軟らかい齲蝕象牙質、濃く着色した齲蝕象牙質を除去するという事です。

また、齲蝕検知液については、

齲蝕象牙質の除去に齲蝕検知液を使用すべきか

『齲蝕検知液を使用することにより、確実に感染歯質を除去し、過剰切削を回避することができる。』
うしょく検知液を使うと、虫歯の取り残しがなく、削りすぎもないという事です。

うしょく検知液 赤青の種類

種類

うしょく検知液には数種あり、
  • クラレ カリエスディテクター(赤)
  • ニシカ カリエスチェック(赤・青)
  • モリムラ ディスカバレッド(赤)
等です。
カリエスディテクターは、昔からある染色液ですが、染まり過ぎるため、赤に染まった部分は除去し、薄いピンクに染まった部分は残すという使い方をします。
下の2つの製品は、う蝕象牙質への浸透性を調整し深く染色し過ぎない様にしたもので、カリエスチェックは薄い着色も除去するように推奨されています。

う蝕象牙質だけを除去するため。削りすぎないため

通常は硬い象牙質が、う蝕で軟化した象牙質を除去していくわけですが、きれいに除去したと思っても、う蝕検知液で染め出すと、まだ赤い部分が残っていたりします。
何度も染め出し、除去を繰り返し、虫歯菌に感染した歯質だけを除去していきます。

また、歯髄側のう蝕象牙質第2層は再石灰化の可能性がありますが、う窩のエナメル質側(外側)寄りのう蝕象牙質は歯髄との交通がないので再石灰化せず細菌の温床になるだけですので除去対象です。

うしょく検知液の難しい所

ここまでの話ですと、単に丁寧に治療すれば済むことですが、実際はそう簡単にはいきません。

第2象牙質が染まりやすいのです!
第2象牙質は、虫歯ではありません。


第2象牙質は、虫歯から歯髄を守るために作られた象牙質で、除去する必要はありません。
染まっても除去しないものもあるという事です。
こうして、残すもの、除去するもの、詳細に調べながら治療をしていくのです。
とても時間がかかるのですが、良い治療のためなので、ごめんなさい。

削りすぎないため。

うしょく検知液で染まらない部分は、削除しません。
削り過ぎを防止できます。

以前は、
虫歯の穴=う窩 の中の変色(茶色)した歯質はもとより、白い健全象牙質が現れるまで削除していたようです。
でもこれでは削りすぎで、容易に歯髄まで削ってしまい、神経を取る事(=抜髄)が多くなります。
最近では、歯の寿命を伸ばすためには抜髄をしない事が大切と認識され、神経を抜かないう蝕治療に変わってきています。

歯髄を守るため。

深い虫歯では、
軟化象牙質が歯髄まで達している事も多く、うっかりすると簡単に歯髄が露出(=露髄)し、抜髄になります。

ですから、
う蝕象牙質除去の際、位置や深さ、歯髄との距離・色などを勘案しながら、露髄しないようにするわけです。
わざと、赤または青に染まった象牙質を、歯髄との間に一層残し、その上に間接覆髄剤を充填するのです。
また、窩洞の外側寄りのう蝕象牙質は完全除去し、窩洞の封鎖が必要です。
軟かい軟化象牙質が残っていると、窩洞の封鎖が不完全になり、窩洞の縁から唾液や菌の侵入が起こり、内部でう蝕が進行します。

虫歯治療で将来心配な事

コンポジットレジンが歯の色と似ているため、どこが虫歯か分からないかも

コンポジットレジン充填をなさる時は、虫歯の取り残しが無いよう、厳密に調べてくれる医院で治療なさった方が良いのでは?と思っています。

現在、コンポジットレジンによる白い詰め物が多く使われています。
あまりに歯の色と似ているので、再治療時、奥に残っている虫歯を取りたくても、どこまでが詰め物で、どこからが歯質なのか、分かりにくい事があります。
レジンとエナメル質は見分けやすいですが、象牙質の深部になると、神経を痛めない様にレジンだけ除去するのに苦労するのでは?と危惧しているのです。
(金属修復物なら、銀色ですのでひと目で分かります。)
コンポジットレジンと歯質の違いを見分けるのは、乾燥させると白くなったり、無注水の超音波スケーラーでレジンに触れると黒く着色する事で分かりますが、分かるのはレジンの表面だけです。

レジン充填の際は裏層剤は要らないとの事ですから、深い充填ですと歯髄直近までレジンです。
歯髄に当たらない様、ちょっとづつ確認しながらレジンを除去するのは、すごい手間です。
歯質とはっきり違う色のフローレジンを最深層に敷いて欲しいと思うのですが・・・。
最近はコンポジットレジンによる審美充填の講習会が多く開催されており、審美充填が流行しています。
近い将来、その”審美充填”が再治療となった時、再治療にとても苦労しそうな気がします。

ですから、コンポジットレジン充填をなさる時は、虫歯の取り残しが無いよう、厳密に調べてくれる、本当に信頼できる医院で治療なさってください。

下記もどうぞ
 カリエスチェック(う蝕検知液) 虫歯の再発防止は、虫歯を残さない事から
カリエスチェックで、どうやって虫歯(軟化象牙質)と正常な歯を区別するのか
カリエスチェック(う蝕検知液)赤青はどう使い分ける?
カリエスチェック こんな使い方はできないなー

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この記事を書いた人

亀田 浩司

理事長

自由診療専門歴約20年の歯科医。
長崎大学歯学部卒業、広島大学歯学部付属病院をへて、アルパーク歯科開業。
より良い歯科医療に携わりたく、自由診療専門に転換し、歯科医5人まで拡大。
その後、内容の深さを重視する診療に転換し、患者数1日2人にする。
一般的な歯科治療に満足できない患者さんが来院している。
大切にしている事は3つ。1、ホリスティックな対応。2、精密で長持ちする治療。3、楽な治療(痛みを感じず、寝る事ができる)。
特に大切にしているのは、ホリスティックな対応。1、患者さんの心配を解消し、前に進む勇気を得る。2、歯の問題を学びとしてとらえる。3、よりハッピーな人生になる。